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※モニター発色の具合により、実物とは色合いが異なる場合がございます。 古来より平和の使者および友好の象徴的役割を受け継ぐパンダ 天真爛漫なしぐさと愛くるしい容姿で幅広い世代の人々の人気を博してきたパンダは、1860年代に中国を訪れたフランス人宣教師が初めて目にしたと言われています。近年改定された広辞苑（第7版）において、「パンダ」はネパール語で「笹を食べるもの」と定義されています。かつて中国をはじめ、ミャンマーやネパールなど近隣諸国にも生息していたとされるパンダですが、過去の過剰な森林の伐採や農地化など国内環境の劇的な変化によってその個体数は著しく減少し、現在は、中国西部の深い山あいにあるわずか20箇所の広大な竹林を中心に生息しているのみと言われています。現在、中国にある数十カ所の自然保護区で「危惧種」として保護されているパンダですが、古来パンダは、平和の使者および友好の象徴として、中国から海外諸国へ贈与されてきました。「パンダ外交」の歴史は、遥か遠い唐の時代に遡ると言われています。外国との架け橋として「パンダ外交」が世界各国の注目を集めてきました。その一例として、1970年初頭、アメリカとの国交樹立の際に中国が贈ったパンダは、その愛らしい容姿としぐさから人気を博し、東西冷戦の雪解けに対し著しい貢献を果たしました。象徴としてのパンダが、政治や国際交流の一翼を担ってきたことはパンダの故郷である中国にとって実に誇りとすべきことであると言えます。 日本と中国の架け橋として歴史的転換に貢献した「親善大使」 「親善大使」としてのパンダは、良好な日中関係の構築にも大きな役割を果たしました。東アジアの情勢を大きく揺るがし、歴史の流れを変えた日中戦争の終戦から半世紀以上もの時を経た1972年、日中共同声明を通して、中国との国交が遂に正常化しました。同年10月に、日中友好の証として中国から贈られた2頭のパンダ、「カンカン」と「ランラン」がはじめて来日し、上野動物園に贈与され、注目を集めたことが記録に残っています。愛らしさに満ちた天真爛漫なカンカンとランランは、たちまち多くの日本人を虜にし、パンダフィーバーが巻き起こるほどの人気を博しました。そして6年後の1978年に日中平和友好条約が締結され、「親善大使」としてのパンダがますますクローズアップされるに至ります。その後も、パンダは日本において不動の人気を保ち続けますが、2021年に上野動物園で誕生した双子のパンダの話題が、ニュースで大きく取り上げられたことは、人々の記憶に新しいのではないでしょうか。 パンダフィーバーに拍車をかける発行40周年パンダ地金型銀貨 中国を象徴するジャイアントパンダをモチーフにしたコインの発行40周年を迎えた本年、愛嬌溢れる2頭の子パンダが再びコイン上に登場し、コレクターやパンダ愛好家の注目を集めています。中国人民銀行は、1982年よりジャイアントパンダをモチーフにした中国独自のパンダコインの発行を続けています。2019年に「パンダ・ストーリー10年計画」が発表されて以降、「赤ちゃん」から「子」へと少しずつ成長していくパンダのデザインがコイン上に時系列に登場しました。今回ご紹介させていただく当コインは、発行40周年を迎えた2022年に満を持して発行されたファン待望の地金型コインです。2022年に開催された冬季北京オリンピックから着想を得たと言われるコイン裏面のデザインには、楽しそうに雪滑りをして遊ぶ2頭の子パンダが描かれています。天真爛漫な子パンダの姿に思わず笑みがこぼれ、温かい眼差しで見守りたくなるような気持ちにさせるデザインです。裏面左の下部には、記念すべき40周年を表す数字「40」が刻まれており、そこからひょっこりと顔を出しているパンダの可愛さに心が和みます。当コイン表面には、北京の代表的な建造物である「天壇」が描かれています。「天壇」は、明朝（1368-1644）および清朝（1644-1912）各王朝時代に、皇帝が天を祀る場所として創建した建造物として知られ、1988年に世界遺産として登録された北京最大のシンボルの一つです。デザイン面において、国内外で高い評価を受けているパンダコインですが、パンダが成長する姿をデザインしたセンス溢れる当コインは、世界で最も知名度の高い地金型コインの一つとして脚光を浴びています。また、2022年制作のパンダコインは、中国で初めて開催された冬季オリンピックの祝賀を兼ねた特別なデザインとなっており、希少価値につながっています。10年間にわたる「パンダ・ストーリー」のコレクションの一つとして新たに加えられた当コインですが、コインデザイン上の子パンダの成長を期待しながら、今後のリリースの充実を最も期待させる地金型コインシリーズとしてさらなる注目を集めることはほぼ間違いありません。